用意するもの
観察する鉱石
ドライアイス
無水エタノール
タッパー
黒い布or紙
LEDライト
ドライアイスによる低温やけどを防ぐために軍手もあったほうがいいと思います。またエタノールは消毒用の水で薄められたものではなく純度99%の無水エタノールを使うようにしてください。ドラッグストアなどで購入できます。
放射線源について
今回観察するのはこの3種類のウラン鉱石です。
左から燐銅ウラン、燐灰ウラン、水晶付き燐灰ウランになります。

黄色い部分が主にウラン化合物です。
これらの鉱石にはウラン238(半減期44億6800万年)が含まれており崩壊して徐々に鉛に変わっていってます、ということでその過程で発生する放射線を見ていきましょう!
霧箱のつくりかた
まずは放射線を見るための霧箱を作ります。
慣れてしまえばこれらの材料で5分くらいでサクッと作れます。

早速作っていきます。
まず霧が観察しやすくなるようにタッパーの底に黒い画用紙を敷いていきましょう。
布のほうがいいらしいのですが手に入らなかったので画用紙で代用してます。

次にタッパーの上部に巻いたティッシュペーパーを取り付けていきます。

取り付けたティッシュペーパーと底面の画用紙に無水エタノールをしっかりしみこませます。

最後に箱の中に資料を入れてラップなどで密閉したらドライアイスの上にのせて完成です。
5分ほど置いた後に横からLEDライトを当てて観察してみましょう。

観察
すごい勢いで放射線が次々と飛び出しているのが確認できます。
燐銅ウランの放射量がすごいですね。
別角度からの映像です。
やはり燐銅ウランから放射状にバンバン出てるのが確認できます。
また シュッと真っ直ぐに飛び出す特徴から飛び出しているのはα線だと思われます。
こんなに放射線が出ているのに健康に影響はないの?と思われる方もいるかもしれませんが結論からいうとこれくらいなら全然大丈夫です。
α線は透過力が低いので皮膚で止まってしまいます。
ちなみにこのα線、時速約7000万kmというとんでもない速度で飛び出しています。
接近時の火星までの距離が約7000万kmなので1時間で地球から火星まで行けますね。(新幹線で行くと30年)
結論 火星は遠い。
まとめ
さて今回はウラン鉱石を使って放射線を見ていきましたが園芸用のカリ肥料や墓石などに使われる花崗岩からも放射線はバンバン出ていますのでそういったものも観察してみると面白いかもしれません。
また放射線と聞くと危険!というイメージがありますが必ずしもそうではありません。今回の実験で放射線について興味を持っていただき正しい知識を学ぶきっかけになれば幸いです。
チランジアに惹かれてこのブログに来たけど、ちょっと放射性物質に興味でた
有難うございます。
放射性物質による突然変異実験も遂行中なので結果をお楽しみに!